バンクーバーオリンピックフィギュアスケート男子の元日本代表で昨年現役復帰を果たした織田信成さん。
母校・関西大学のアイススケート部で監督をしていた際、濱田美栄コーチから無視や陰口といった嫌がらせを受け、目まいや吐き気を感じたなどとして慰謝料など1100万円を求めて提訴したモラハラ訴訟。
反対に相手側である濱田美栄コーチ側も「記者会見などでハラスメントがあったかのような印象を抱かせた」などとして、織田さんに対し330万円の賠償を求めていましたが、織田信成さんの「敗訴」が決定しました。
この記事では
- 織田信成モラハラ訴訟の背景
- 今後の織田信成の展望
についてみていきたいと思います。
織田信成敗訴の背景
何があった?
織田信成さんは、2017年4月から就任していた関西大学スケート部監督を2019年9月に関西大学スケート部監督を退任。当初「多忙」による退任とされていましたが、織田さんは公式ブログで「多忙」による辞任を否定。
「リンク内で私に対して嫌がらせやモラハラ行為があり、その影響で今年春頃から体調を崩すようになった」
とモラハラを訴えました。
「いやいや、元々彼はリンクにいませんよ。今年からではなく初めから。解説者もやってタレントもやって、片手間で監督やるのは大変やと思います」
その後のブログでは織田さん側から見た濱田コーチによるモラハラの経緯を説明しましたが、濱田コーチからは反論。
「濱田コーチが嫌がらせしてくるので、(問題を相談しても)意見をするとハラスメントがエスカレートするんじゃないかと思って、何かあったら静かにしていました」
「人をおとしめることは犯罪だと思っています。ちゃんとした裁判所の結果がほしいです」
稀に見るドロドロ感です。
モラハラの内容
織田さんは公式ブログに濵田コーチから受けたモラハラについて説明。
最初は全く目線を合わせず挨拶を無視され、私の見える場所から陰口を叩かれ、私が近くを通ると話すのをやめるような行動が続きました。時々濱田コーチから挨拶されたりなど、理解できない行動もありました。私が好き勝手やっているような嘘の事実が噂となり、私の耳にも入るようになり、ショックを受けました。その後もリンク上で突然怒鳴られたり、また違う話し合いの場では意見を否定され続け、私を傷つける言葉も言われました。その場には関西大学関係者の方々が複数人いらっしゃり、ある方は心配して顧問に連絡を下さり、私に報告がありました。この時なぜこのような事をされるのか分からなくて、ただ涙が止まらなくなりました。
5月末、実施前の新しい部則のご説明にあがる前に、事前にどこかから入手した部則の内容が気に入らず、嫌がらせがエスカレートしました。私自身気にしないようにしていましたが、ある日リンクに行くと、耳鳴りや身体の震えがおこり、目眩で氷の上に立てなくなりました。濱田コーチからは以前にもリンク上での危険な練習について止めてほしいとお願いした所、激高された過去があったので、慎重に物事を進め耐えうる覚悟でしたが、心よりも身体が先に悲鳴をあげ、私の未熟さゆえ対応しきれずリンクに行く事が出来なくなりました。
リンクに行っていない間も、濱田コーチが関西大学関係者に「織田が私を辞めさせようとしている」とお話されたようで、副学長からスケート部顧問にその事実を確かめる問い合わせがあったと、顧問からご報告を受けました。
2月からの約4ヶ月間、向けられる敵意に恐怖を感じていました。
引用「織田信成オフィシャルブログ」
訴訟はどうなった?
織田さんはモラハラは事実とした上で、慰謝料など1,100万円の損害賠償を求めた裁判を提訴。
訴に踏み切った理由については、関西大学側にこの件の調査を求めたにも関わらず、
「2ヶ月なんの報告もなく、なんの調査も行わず、ハラスメントはなかったという報告を受けた。諦めに近い気持ちだったが、関西大にはこの件を明らかにする気持ちがないんだということで提訴に至りました。」
と説明し、関西大学にも問題があると訴えていました。
しかし、逆に濱田コーチも織田さんによる名誉毀損とそれに伴う精神的苦痛で330万円の損害賠償を求めて逆提訴。
一時期和解に向かっているとの報道がありましたが、まさに泥沼化していきました。
結果、大阪地裁は織田さんに220万円の支払いを命じる判決を言い渡し、織田さんの「敗訴」が定しました。
結局のところ、濱田美栄コーチによるモラハラ、パワハラまがいの行為はあったのか無かったのか、その辺をハッキリさせることなくウヤムヤになってしまうというのは問題がありますね。
今後の織田信成の展望
今回「敗訴」の結果となった織田さん。
2022年からフィギュアスケートに現役復帰され国体では9位に入るなど、ブランクはありつつも実力を見せています。
その反面、テレビ番組では露出が激減。長年レギュラーを務めた関西テレビの「ごきげんライフスタイル よ〜いドン!」も2022年3月に降板。
現在はテレビ東京で不定期に放送される「世界!ニッポン行きたい人応援団」ぐらいとなっています。
関西大学側も織田さんの提訴に対して
「アイススケート競技がシーズンに入り、多くの選手が練習に懸命に取り組んでいる時期に提訴がなされたことは大変残念」
とするコメントを発表する始末。
内容は全く違うも、スキャンダルから訴訟まで発展してしまった卓球の福原愛さんのように元トップアスリートでありながらも競技や現役選手から距離を置かれる可能性もあるのでは。
ここが踏ん張りどころなのかもしれませんね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。