11日午前3時すぎ、東京・世田谷区成城で住宅が焼ける火事があり、住宅の中で見つかり救助された男性が意識不明の重体で搬送されました。
住宅には元プロ野球選手の村田兆治さんが住んでいるとみられています。

この記事では
- 男性は村田兆治さんなのか
- 意識不明の原因は一酸化炭素中毒
についてみていきたいと思います。
出火住宅から搬出されたのは村田兆治さん?
火元の住宅は「マサカリ投法」で知られる元プロ野球選手の村田兆治さんの住宅。
搬送されたこの男性については警視庁が身元確認を進めています。
男性は村田さんの可能性がかなり高いですが、まだ情報が入ってきていないのでまた情報が入り次第、更新します。
男性は村田兆治さんと特定されましたが、搬送先の病院で6時半ごろに息を引き取られました。
村田さんのご冥福をお祈り申し上げます。
意識不明の原因は一酸化炭素中毒?
出火した2階建住宅は2階部分が約40平方メートル焼けたとの情報があり、おそらく男性は2階にいたのではないかと思われます。
意識不明の原因で可能性が高いのは「一酸化炭素中毒」
大阪北新地雑居ビルでの放火火災でほぼ全ての人の命を奪った原因です。
火事での死亡原因は、統計では火傷が最も多く、次いで一酸化炭素中毒・窒息となってます。
引用「令和元年版 消防白書」
死亡に至った経過をみると、死者数(放火自殺者等を除く。)のうち、逃げ遅れが全体の49.4%を占めている。その中でも「避難行動を起こしているが、逃げ切れなかったと思われるもの(一応自力避難したが、避難中火傷、ガス吸引し病院等で死亡した場合を含む。)。」が最も多く、全体の17.3%を占めている
火災で危険な物質となる煙。この煙の特性としては、3点あります。

(1)煙が拡散する速さ
上に昇る速さは1秒で約3~5m(かけ足の速さ)
横へ拡がる速さは1秒で約0.3~0.8m(歩く早さ)
(2)火災で発生した煙は、天井に一時的に溜まり、そこから徐々に下に降りてきます。また、煙の中は非常に温度が高く、火傷の原因となります。したがって、高い位置にある煙は濃度が濃く、非常に危険です。しかし、低い位置にある煙は濃度 が薄いため、比較的安全です。
(3)煙は天井と壁の角や、床と壁の角には入ることがなく、角を避けるように拡散します。
一酸化炭素中毒の濃度と経過時間は以下の通り。
空気中における 一酸化炭素濃度 (%) | 吸引時間と中毒症状 |
---|---|
0.02 | 2~3時間で前頭部に軽度の頭痛 |
0.04 | 1~2時間で前頭痛・吐き気、2.5~3.5時間で後頭痛 |
0.08 | 45分で頭痛・めまい・吐き気、けいれん、2時間で失神 |
0.16 | 20分で頭痛・めまい・吐き気、2時間で死亡 |
0.32 | 5~10分間で頭痛・めまい、30分間で死亡 |
0.64 | 1~2分間で頭痛・めまい、15~30分間で死亡 |
1.28 | 1~3分間で死亡 |
この火災の原因等について気になるところが多数ありますが、調査結果の情報を待ちたいと思います。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。